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アルコール関連障害障害 ―第3回―

 アルコール依存症のチェックについて

 第3回目となりましたが、今回はアルコール依存症のチェック、診断基準について述べてみましょう。

 アルコール依存症となった方は、自ら病気のことを心配して専門の医療機関の門をたたくことは少ないのが現状です。来ない方に診断を下すことはできません。しかし、「もしかしたら自分はアルコール依存症では」とか、「主人の飲み方がおかしく、アルコール依存症になったのでは」と心配して、このページに目を止める方は少なくないのでは思います。そんな方のために、簡便な判断法、CAGEを示したいと
思います。

 CAGEは、4つの質問項目からなり、質問項目の頭文字をとって名付けられたものです。
 

 1.あなたは今までに、自分の酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?(Cut down)

 2.あなたは今までに、周囲の人に自分の飲酒について批判されて困ったことがありますか?(Annoyed by criticism)

 3.あなたは今までに、自分の飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがありますか?(Guilty feeling)

 4.あなたは今までに、朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?(Eye-opener)

 判定方法は、4項目中、2項目以上あてはまれば、アルコール依存症の可能性が高いと判定されます。とても簡単な方法ですね。もちろん、この方法で完全にアルコール依存症の診断ができる訳ではありません。

 

 ここで2項目以上の項目がありそうと思えた場合、次回に紹介する久里浜式アルコール症スクリーニングテストを実施されるか、アルコール依存症専門医療機関で病気であるかどうか相談された方がよいかと思われます。アルコール治療は、治療技術の進歩にともない早期であれば入院して治療する必要性はありません。むしろ、アルコール治療は、外来での治療が主になる傾向を認めています。寝て待っても解決にならないのがアルコール依存症の治療です。勇気をもって実行することが大切ですね。
 

 次回は、 久里浜式アルコール症スクリーニングテストについて紹介いたしましょう。

Copyright(C) 2019 Hiroaki Yoshimoto

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